芽吹き時に注意したいこと その1  2007.02

盆栽を枯らしたり傷めたりすることの多い季節は、夏ではなく春ではないでしょうか。それは愛好家ばかりでなく、私たち職業人も同様です。原因は2つありそうです。

1つは、寒さです。春の新芽が動き出す頃に、強い寒さに当たることで新芽を傷め、正常な芽吹きができなくなり、枝枯れを起こしたり、最悪の場合芽が吹けなくなってしまいます。大きな樹の場合、雑木などは再度芽を吹き出すことはありますが、小盆栽などで樹に力がないと吹き出すことができない場合があります。

一般に芽吹きの遅い樹種は、新芽が寒さに弱い場合が多いです。キブシ・さんしょ・ざくろ・百日紅・梅もどき・けやき・老爺柿・山柿などが弱い樹種です。芽吹きは遅いですが、金露梅は新芽が霜に当たっても平気です。やはり高山植物ですね。

寒冷地の方は、春ムロから盆栽を外に出す場合、気を付けなければなりません。特に新芽が動き出している場合は、朝の気温が3〜4度より下がる時は、前日の夕方には室内に取り込む手間は惜しまないようにしたいです。3月〜4月は朝の気温に気を使います。昼間の日光に当てていけば、新芽・新葉はしだいに丈夫になり、霜にも強くなっていきます。

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